FC2ブログ
表ブログでは言えない五十路びんぼーおひとり様の心のつぶやき
2018年12月09日 (日) | 編集 |
スポンサードリンク


死に目に会えなかった弟はせめて一晩は父と過ごしたかろうと、納棺を次の日に伸ばしてもらっていたのだけれど、当の本人は昨晩は殆ど寝ていないので今晩は早く寝るといい、線香の番もせず部屋へ引き籠ってしまった・・・。

なので二晩続けて私が父の傍で線香の番した。

2時間ほど横になり、うとうととしただろうか

渦巻線香も灯しているので徹夜しなくても問題はないのはずなのに、昨日から一睡もしていなくても、ほとんど眠ることができない。

自分の布団で寝ればよいのだろうが、だからといって、父を一人にする気にもなれない。


昨晩全く寝ていないのはこっちのほうだ


と、思ったけれど、もう諦めた。

会う気があるならもっと早くに、いや生きているうちに会いに来れたはずなのだし


それでもお向かいさんに頼まれて、お棺の中に煙草や菓子を供えたら、知らぬ間に鮭とばと羊羹とワンカップ焼酎が入っていた。

私がお棺に入れるのを見て、弟が自分で買ってきて入れたよう。


甘いの、しょっぱいの、そして焼酎

どれも父が好きだったもの


あぁ弟は知らないだけなのだ。


悼む気持ちはあるけれど、無知ゆえにどうするか知らないだけ


だから死に目に会えなかったのだって、本当に仕事の都合だったのだろう

「まだそこまで・・・」という思いもあったのかもしれないし


弟の行動を読み解いていくほどに今までわだかまっていたものが少しずつほぐれていった。


湯灌の時に出棺は玄関から棺が出せないので、ベランダから出すという話になった。


葬儀屋さんに「ここの鍵、どう閉めるんですか?」と言われ、振り向くとベランダの鍵が壊れたのか抑えないと閉まらなくなっていた。


家主が亡くなると家も後を追うのかしら・・・そう思っていたら、出棺自体も前の葬儀が遅れたせいか、葬儀場へ向かう時間が当初の3時半から大幅に遅れ、4時半近くになった。

父の従妹や私の従兄弟たちも時間が空いたおかげで、会場へ直行せずに一度我が家に寄ってくれ、父の顔を見てお線香をあげてくれた。

ご近所さんとは違い、彼らは入院中の父に何度か会っているけれど、穏やかな父の顔に驚いていた。


父の従妹は初めて我が家へ来たそうで、花や野菜を育てていたり、植木を刈り込んだ庭を見渡し、「これってしま子ちゃん一人でしたの」と驚いていた。


そして「きっとお父さん、私たちにこの家を見せたかったんだね・・・」と


当初の予定の3時半になるとご近所の人たちが父の最期を見送ろうと外に出てくるのが見えた。

遅れているし、寒いので中に入ってくださいとお願いしたが、誰一人として家に戻ることなく、ただただ葬儀社の車を待っていてくれた。


棺は従兄弟と弟、そしてご近所さんが皆で運んでくれた。

ベランダから出て、父の大好きだった庭を横切り、玄関前に出てきた。


そうだったね。

庭仕事に疲れたら、ここに座り煙草をくゆらせ、庭を見渡すのが好きだったものね。


父の大好きだったバラは私が枯らしてしまったし、花の季節は過ぎていたけれど、かろうじて咲き残っていたピンクと赤白のダリアが父を見送った。


20人近くのご近所さん見送られ、父は自宅を後にした。


ありがたかった、

こんなに思われていたなんて、嬉しくて涙がでそうだった。

これか父が作った人間関係


家族葬にしたばかりに最期の見送りを外でしてもらう形になってごめんなさい


不思議な事にベランダの鍵は普通にかかるように戻っていた。

葬儀の車が遅れたことと言い、久しぶりに帰ってきた自宅を出るのを父が名残惜しんだのかもしれないなーと思いながら、私も葬儀会場へと向かった


-------------------------------------------------------------------------------

スポンサードリンク



--------------------------------------------------------------------------------


にほんブログ村

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック