2022年12月07日 (水) | 編集 |
モフモフに飢えている私は彼女の家の猫を抱っこしまくった後
近所の喫茶店に二人で向かった。
術後は全く言葉が出て来なく、しゃべることが出来なかったというが
自宅に戻り、家族と会話をしているうちにだんだんとしゃべれるようになったという。
ご主人もよく話かけてくるらしい
「心配性になった」と言うけれど、たぶん医師からそう言われているのかもしれない
会話が何よりのリハビリになると。
以前の彼女は聞き役に回ることが多かったが、術後は性格が変ったかのように良くしゃべる。
ただ単語が出てこないので
彼女「一緒の部活に居たあの頭の良かった子」
私「○○さん?」
彼女「そうそう、その○○さんの家をずっと先に言ったところか会社の」
私「△△って工場かい?」
彼女「そうそう、そこでウチのお母さんがその頃に夏の間だけ働いていてね」と
クイズ形式の会話になる。
現在の記憶は消えてしまうけれど、昔の事は逆に鮮明に覚えていて
幼馴染だからこそ、会話が成り立つよう
メニューは読めないし、何かを選んで注文も出ないけれと
そこは私がカバーしたり、帰りは玄関前まで送れば何ら問題は無い
話しているうちに忘れていた共通の思い出も出てきて「そうそう」と笑ったり
ウチからあげた子猫の話を懐かしんだり
たっぶり3時間話して彼女も楽しかったようだ。
担当医からは
「再入院までは何でも好きな事をしてもいい、海外以外なら何処へ旅行してもいい」
そう言われたそうだ。
「そう言われても旦那は仕事もあるし、何より猫もいるしね」
と彼女は笑うけれど
8波到来、過去最高の感染者数と言われている現状で
まだ放射線治療前とはいえ、そんな事を薦めるなんて、
逆に「今のうちに出来る事を楽しんで」と言われているようで切なかった。
放射線治療と抗がん剤治療の副作用の辛さもまだ判っていない彼女
「入院中は暇だから電話していい?」と笑う
「もちろん、いつでもいいよ」と答えたけれど
自らそう言った言葉も彼女は忘れていくだろう・・・。
そして今日、こんなに笑ってしゃべったことも
幼稚園から付き合いなのに私の名前も忘れてしまう
今の飼い猫の名前も忘れてしまう
それらも全て受け止めて、この先もこの貴重な残された時間を大切にしていこう
そう心に誓った。

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